避妊・去勢手術について
そもそも、避妊去勢手術は何の目的で行うのでしょうか?
かつては「望まない子犬や子猫を増やさない」ということを、一番の目的に手術が行われてきました。
しかし、近年ではそのためだけではなく、「健康と長生きのために」手術を行うようになってきています。

女の子の手術(避妊手術)
- どんな手術なの?
- 全身麻酔をかけて開腹し、左右の卵巣と子宮を摘出する手術です。
1~2日間入院が必要になります。
退院後はお家で安静にしていただき、10日前後で抜糸をします。
お家では、傷口を舐めないよう、エリザベスカラーの装着をお願い致します。 - いつ手術すればいいの?
- 発情期や、体調不良の時は避け、健康な状態で行います。何歳でもできますが、初めての発情期前(生後6ヶ月くらい)が理想的です。
※初めての発情期頃に避妊手術を受けた犬は、乳腺腫瘍を発症するリスクが明らかに減少するという報告があります。 - どんなことや、どんな病気が予防できるの?
- 子宮蓄膿症、子宮内膜炎、卵巣腫瘍、乳腺腫瘍などの生殖器の病気を予防できます。
- 望まない妊娠を避けることができます。
- 犬に多い「偽妊娠」を避けることができます。
- 発情にともなう体調の変化やストレスから解放されます。
男の子の手術(去勢手術)
- どんな手術なの?
- 全身麻酔をかけて、陰嚢(精巣)近くの皮膚を切開し、左右の精巣を摘出します。
1日入院してから退院になります(猫の男の子は当日の夜退院です)。
抜糸は10日後になります。
お家では、傷口を舐めないよう、エリザベスカラーの装着をお願い致します(猫の男の子は抜糸・エリザベスカラーの装着はありません)。 - いつ手術すればいいの?
- 発情期や、体調不良の時は避け、健康な状態で行います。何歳でもできますが、初めての性成熟前(生後6ヶ月くらい)が理想的です。
- どんなことや、どんな病気が予防できるの?
- 精巣腫瘍、前立腺肥大、肛門周囲腺種、会陰ヘルニアなどの病気を予防できます。
- マーキングやマウンティング、遠吠え、他の犬とのケンカなどの問題行動を改善する可能性があります。
- 望まない妊娠をさせてしまうことを防ぐことができます。
- メスを追い求める発情のストレスから解放されます。
手術までの流れ
- 1手術日と術前検査日のご予約
- お電話もしくはご来院にて、手術と術前検査※のご予約をしていただきます。
(当院に初めてかかられる子は、一般状態や性格の確認、また、病院に慣れてもらうためにも、直接のご来院をお薦めします。)
※手術に先立ち、手術予定日の1週間以内に術前検査(血液検査・胸部レントゲン検査)を行います。 結果が出ましたら、お電話にて手術実施の可否をおつたえいたします。 - 2手術当日
- 検査結果のご説明と、麻酔・手術内容について再度ご説明させていただきます。